わたしの今月の一冊 八冊目


ども!loiolです。

本、読んでらっしゃいますでしょうか?

私めはと言いますと、以前に比べてだいぶ手に取るようになりました。

元々本をほとんど読まない者だったのですが「もっと定期的に本を手にするようになりたい」という気持ちからこの記事の企画を進め、ある意味「記事を書くために読まねば」という状況にまずはしてみました。

結果、前回まで七回続けた時点で、次は何を読もうかなと自発的に探すようになり、本って面白いって気持ちが芽生え、あとは自動的に本を求める状態になりました。

ってのが半年前。

んで、今もそれは続いてて、それどころか手にする本の量が増えました。

増えすぎて、一冊読み切る前に他のを読みだして、読めば読むほどもっと読みたいみたいな状態になってしまって少々困ってはいるものの、新たな知識が手っ取り早く吸収できる面白さはちょっと他のエンタメと比にならず、本ってすごいなあと感嘆する次第です。

よく知らない事を何となくググった時の習熟度が10だとしたら、本の場合うまくいけば300って感じです私の体感上。しかも段々はずれの本を引かない率もあがるし、本ほんといい。


 

では、以下、今月分です。

ご参加いただきました皆様、誠にありがとうございます。

それから見出し画像は泥沼離婚調停さんによるものです。

って泥沼離婚調停!?

口に出した時の言いやすさは言いやすいけども!

まあでも離婚ってそもそもモメやすいしそれが調停ってなったらまあ泥沼になりますわな..

泥沼さんの描くイラストってすごい滑らかなんですよね。

色彩のライトタッチな所も特筆すべきなんですが、とにかく滑らか。

人工物じゃなくて天然の波とか波紋とか風とか砂とかそういうのに近い滑らかさ。

こう..水分少ない目のめちゃめちゃ口当たり良いヨーグルトってあるじゃないですか。

そういうイラストを描かれるお方です。ありがとうございます。

 

目次

fさん / 「誠実な詐欺師」 トーベ・ヤンソン

エモさ求め美さん / 「海辺のカフカ」 村上春樹

えこさん / 「サンデー・ピープル」 高橋弘希

loiol / 「本当にやさしく学びたい人の!絵解き ネットワーク超入門」 増田若奈


 

fさん / 「誠実な詐欺師」 トーベ・ヤンソン

「誠実な詐欺師」
トーベ・ヤンソン
冨原眞弓訳
ちくま文庫

「ムーミン」のトーベヤンソン作。

ムーミンシリーズが好きで手に取った。こんなにかっこいい小説があるのか!と痺れた一冊。言葉ひとつひとつが鋭く冷たく研ぎ澄まされている。人を食ったようなタイトルも良い。

舞台は、雪に埋もれた海辺の街。お人好しでいつも騙されている老画家アエメリンのもとに、計算の天才である孤独な女カトリがやってくる。カトリはある目的のため「誠実な詐欺師」として、アエメリンの懐に入っていくのだが、しだいにお互いの存在が揺さぶられて…というお話。

静かに進む二人の女の物語は、ハードボイルド小説のような緊張感に満ちている。二人の女を描いた話がなぜか好きなのだけど、男女とか男同士の物語にはない容赦のなさとか、ある種の清々しさが感じられるからかもしれない。

(loiol)

私もトーベヤンソンが好きで、ちくまのトーベヤンソンを読む、みたいな読解本とかムーミンの絵本もいくつか持っているんだけど、不思議すぎる感性の持ち主ですよね。でも牧歌的じゃなくて「シティ」感、それと現代社会を鋭くアイロニックに見る目がある感ある。何かのドキュメンタリーでご本人見た時うわかっけえお姉さんだなあって思った。愛煙家だったような。

しかし、こんな面白そうな本書いてたの知らなかった。あらすじめっさ面白そう。映像が頭に浮かびますよね。情景もいい感じだけど、人の内面、人間の繕いきれない弱さ、みたいなねじれた部分を丁寧にサッパリ描写してそう。視点がなんかもうお釈迦様って感じこのお方。

 


 

エモさ求め美さん / 「海辺のカフカ」 村上春樹

村上春樹とか読んでたらもう文学姫になれるのではないかと思って手に取った。実際めさめさ意味分からない。とにかく登場人物が多いし時系列ぐちゃぐちゃでよく分からなかったけど、一章一章読んでいくのは面白かった。話の繋がりは本当に分からない。

けど、ナカタさんっていう頭バグった人が出てくる、しかも猫の声を聞ける辺りがエモさワールド全開だと思った。

(本の気に入った部分)

表紙ですかね…

(loiol)

村上春樹さんってめっちゃ有名だけど一度も読んだ事がない。有名なものってなんかもう「有名なんだ」って情報が頭に入っておけばもういいかなってなりませんか。スターウォーズとかも同じ感覚で見てない。あと男性有名作家の作品ってやけにセックスとか出てくるしダルい。

エモささんによるとよく分からん感じらしいしますます読む気が出てこない。しかも感想が表紙が良かったっていうのもすごいと思う。いや表紙で結構惹かれて読むパターンも勿論あるんだけど、有名作品なのに内容より表紙が良い感じって言われる本ってどうなんってちょっと草。いやでも音楽CDでも曲別にだけどジャケ好きだわっていうのあるっちゃあるかぁみたいな。

 


 

えこさん / 「サンデー・ピープル」 高橋弘希

自傷、摂食障害、不眠に抑うつ。ましてや自殺願望なんて、わたしには関係のないものだと思って日々を生きている。すぐ近くにあることはちゃんと分かっているつもりだけど、それでも。素知らぬ顔をして、今日も誰かの傷に触れる。

読む本を選ぶときは、タイトルに惹かれて手に取ることが多い。この本もそうだった。おだやかな休日の昼下がり、たゆみない日常の群像劇を想像して開いた小説は、ページをめくるごとにおそろしく精神力を消耗するものだった。文章を読んで「痛い」「苦しい」を感じたのは久しぶりなので、今回はこの本について書いてみることにする。

自死者がいると、その家族の自死率は何倍にも跳ね上がるらしい。それはなぜか考える。ある人は、ファミレス店員の「そろそろ時間なんで、出て行ってもらえませんかね?」という一言がきっかけになったらしい。なんとなく分かるような、全然分からないような。「拒食も過食も言葉だと思う」自分の体を傷つけることも、倒錯した欲望を満たすことも、きっと。彼らはそんな「言葉」を文字にして伝えあう。その行為はたしかに誰かを慰め、時にまた誰かを傷つける。

愛情で簡単に満たせるものがあることを知っている。それを欲するとき、わたしだったらどんな言葉で伝えようとするだろう。何人かの子どもの顔が浮かんで胸が痛い。愛情ではどうにもならないものがあることを知っている。それはどんな言葉で、わたしの体から逃れようとするだろう。物語の彼らの呼吸と重なって苦しい。

おそろしいのは、自分の、自分の大切な人の、声にならない「言葉」に気付けないことだ。これはもしかしたらさっきの自死率の話と関係しているのかもしれない。誰にも気付かれずに死んでいった言葉が、常識や倫理に抑えつけられた命が、この世界にはどれほどあるのだろう。だとしたらたとえ他者を傷つけても、人知れず消えるよりはずっといい。そう思うのは身勝手だろうか。誰かの痛みに敏感でありたいと思う。同時に、その痛みとは無関係でありたいと思う。それを知ってしまったら、同じ傷を負って歩けなくなりそうだ。そんな葛藤を抱いて、わたしは、そしてたぶん彼らも。ありふれた日曜日に救いを求めている。

(loiol)

私は適当な性格と持ち前のラッキーでこれまでのほほんと生きて参った者なので、およそ自傷、摂食障害とか大変な事態は未経験、周りにもいなかったみたいな温室育ちなのですが、そういう者からするとこの本はかなり非現実というか想像のつかない世界の事に一見思える。

しかしながらえこさんの感想を読んでいるとちょっともうホラーっていうかえマジでこんな大変な方々がいるんですか..?って段々怖くなってくる。大変だし、なんでこんな事に..って思うけど、誰のせいとか根本的解決をなんて悠長にやってるヒマの無い、今まさに命が失われんという状況が、朗らかな日曜日の休息をなんてやってる最中に現在進行形で存在する、っていう事実。

その事実に対して自分は何ができるだろう、と思う事すらおこがましい気がする。まずは知る事、そういう事ですよねきっと。うん、それでよし!まずは!

 


 

loiol / 「本当にやさしく学びたい人の!絵解き ネットワーク超入門」 増田若奈

何となくPCもスマホも使うし、実家のWifiルーターの設定とかもやる。ダウンロードしてアップロードして、簡単な設定やらVPNやらとかも使う。

仕組みも何となく分かってるつもり、っていう私ですが、「何となくできちゃってるとしても、具体的に分かってる?」って言われると分からん。

なんなら「何となくできちゃってる」のは、そういう風に企業側が努力してレールを敷いてくれたから、そこを半自動的になされるがまま使わせてもらってるのみ。

 

このままよく分からないままでも多分問題無く生きていける。

だが、分かりたい!

そうなんだ、でもなんで?

→理由はうまく言えないが、分かっておきたい。分かっておかねばならない。→いやだからなんでよ?→そういう気分に今なってるから。こういう時こそ最も吸収しやすい。そうじゃないと「もう別にそんないっか♩」ってなったら逆にどう頑張っても吸収できない。だから。→そっか←みたいな自問自答があり。

 

で、本屋に行ったら色々あるんですよね。

どうもこういうのに関する資格があるらしく、その学習本とか対策本とかあるけど、どれも小難しい。テストを受ける用の書き方なんでほんと不毛な書き方ばっかり。シンプルの説明できる事を何かこういう系特有の書き方してんな~ってパララってめくってすぐ本棚に戻すみたいな。

 

なんつーかこういう系の本って書いてる人も出版社もクセがあるよね。こんくらい分かって当然やろみたいな。いや分からんのだがって。もっと降りてきてよこっちまで。こっちはマジでよちよち歩きだからって。バカにしてんのかこの野郎。なにが「これ以上簡単に説明できない」だよ。えこれすら分からない私ってもうなんかダメなんじゃん..って心折ってるからその言い方。気を付けろバカ野郎。初心者を教える勢の風上にも置けんわお前なんぞ、みたいな気持ちで段々いら立ちながら棚を眺めておりました。そろいも揃って使えんクズどもがみたいな、古代ギリシャ時代の戦国時代の戦乱時に負けがこんできた時のマケドニア王みたいないら立ちでした。

で、この本ですわ。

めちゃくちゃ分かりやすい。

絵がかわいくてほっこりする。癒える。マンガの本持つ感覚で手に取ってソファで寝っ転がってリラックスして読める。

結構詳しくポイント抑えてる。幅も広い。

これ一冊でだいぶ全体的に理解できる。

はっきり言って、これ系の本10冊くらいピックアップして、よく分かってない人に全部読ませて、この本を読んだ理解度が10だとしたら、その他の本なんて多分マジで0.3とかだと思う。それくらい分かりやすい。

あーあの本でゴチャゴチャ説明してたけど、一言で言うとそういう事なのね、オッケーオッケーみたいな。

 

色んな所で言われてるけど、分かりづらい説明って三流のやる事。この本、まるでバカにしてんのか?くらい簡潔に描かれてるけど逆にすごい事だと思う。よくぞまとめて下さったと思う。この本を手に取った人々が「そっか!!」ってなりまくってるのが目に浮かぶ。最高。ありがとう増田さん。ていうか、絵がかわいい。絵に惹かれて手に取った。この絵のLINEスタンプ欲しい。ぬいぐるみも欲しい。

 


 

以上です。

やけに本が良いって言いまくってますが、その理由は「効率よく色々知れて良い」なんですが、その根底にあるのは「ものを知る」って事なんですよね。

やっぱよく分からずググってるのはダメですわ。

ただGoogleが検索の仕組みをどんどん向上させてはいるので、アフィリエイトとかで食ってる人らのクソ記事が洗練されていってまともな情報が手に入りやすくなる可能性も捨てきれませんが、単なる個々の情報はいいとしても、体系だった知識の習得はググってるだけじゃ非効率にもほどがある。

ともあれ、

その知ったものって「知識」として頭に蓄えられるんですが、その蓄えられたものがどういう風に活きてくるかっていうと、以下みたいな感じじゃないですか。

・既存の知識と融合して、あらたな形になる。「気づき」とかになったりする。

・将来目の当たりにするものへのリアクションとして、引き出しから知識を出して使え、その結果「使えたからこその展開」が発生する。場合によってはそれによって運命の分かれ道になったりする。

・「あ~なるほどね。そういう事だったんだ」みたいな頭の中のグレーがかったモヤが晴れて今まで点だったものが線に繋がる。ってこれ一個目のやつと同じかな。

 

まあそんな感じで、「もっといい感じになる」って事ですよね。いい感じになると楽しいんですよ。ハッピー。何か困難があってそれを何とか我慢して苦労して対応して..とかってより、とりあえず知識得といたら「あ、これってこうすればいいんじゃね?」って打開策が見つかると思う。

何も知識って現実の具体的な仕組みとかだけじゃなくて、フィクションの物語小説にも散りばめられてて、もっと普通だったら得にくい「視点」とか「ものごとの捉え方」とかデジタルでは説明しにくいアナログなものが物語の中に鉱石の様に散りばめられている。どっちかというと現実をベースした原石がフィクションというある種舞台装置の中で色付けされた状態で知識がパッケージングされているので、もっと特徴のある知識って意味ではより高度な形と言えるかもしれない。

 

こういう風に考えてみると、知識ってのはツールなんですよね。ハンマーとかねじ回しとかそういう。それを得る。徒手空拳でやってたら一生かかってもどうにもならん事でも、ツールがあればガンガン進めるみたいな。

よく「読書は自分の血となる肉となる」みたいに言われてますけどやっと意味が分かったって感じ。

そんな風に読書体験を通じて思った次第です。

 

最後に、本記事にご参加頂きました皆様に厚く御礼申し上げます。ありがとう御座いました!