見知らぬ音楽に出会う – We Are Serenades


こんにちは、ロロイです。

見知らぬ音楽に出会う、第三回は

「We Are Serenades」

さんです。

今回は主に「We Are Serenades – Birds (Passion Pit Remix)」をメインで聴きながら、いやこのPVを見ながら読み流して頂ければと思います。見ながら読むって目を二つ使う行為ですがなんとかお願いします。

 

彼らは一体?

あんまし日本語の情報が無いのでマイナーかもですが上記のBirdsは2012年リリース。Adam Oleniusさんと Markus Krunegardさんによるスウェーデンのユニットで、元々二人は別々のバンド(Shout Out LoudsとLaakso)をやってたんだけど高速道路でたまたま話したのがきっかけで仲良くなって一緒にやって最終的にアメリカのメジャーレーベルinterscopeからリリースされた、と。

 

誘い水に誘われる気持ち良さ

PVを見てもそうなんですけど肩に力が一切入ってない、laid back musicというかゆったり横になって海岸で夕日を眺めながらとか聴いてみたい感じのリラックス系なんだけどいわゆるそういうリラックス系じゃない。もっと郷愁というか過去の何かを思い出すヒントの様な誘い水的な効果があると思います。それは自分の子どもの頃とかよりももっと以前の細胞が覚えている人間だった頃より前の、みたいに言ったら言い過ぎですかね。あるいはゆりかごというか..子守唄的な匂いがすると思ってます。

 

そもそも原曲じゃない

Passion Pit Remix、とあるようにPassion Pit自体はアメリカのエレクトロポップバンドなんですが、原曲よりキラキラしたグリッター感をゆるくまぶしてあって聴きやすくなってます。こういう系の音の源流ってたどると私の思いつく限りcut copyなんですが、もっとアメリカっぽいのだとwalter meegoとか浮かびます。

シンセってほんと良いですねって話になりかけるんですが、やはりこのPVの映像がヤバイなって思ってます。

 

誰がPV作ってんのか

Feel Good Lostってフィルムメーカで、Brendan CantyさんとConal Thomsonさんの二人組?っぽいんですが映像をいくつも重ねて、結構雑っぽい感じなんだけどそれが妙にクる。子どもが無垢にクレヨンを走らせた絵にはっとさせられたりするけどそういうのに近い、ダイレクトにこちらのデリケートでセンシティブな心の部分に侵入してくる感じ。それが「セレナーデ」って単語で倍音されてゆるやかに忘我してしまう気持ち良さ。

ちなみにこんな映像も作ってたりしてて、良い。

 

“a common infatuation with nature”

スウェーデンって事でまた自然っぽさがキーだったりして、we are serenadesもa common infatuation with natureがコンセプトだったりして、infatuationって「夢中になること、心酔」って意味なんだけど、まあ自然に対して心を自由に遊ばせる、みたいな意味だと思います。普段は「地球の自然を大事に」とかってエコとかって言いがちなわたし達だけど、そういう事を言ってる時ってあくまで人間側からみた自然、だったりするけど本来はもっと一体というかどっちが上か下かとかじゃなくてむしろ共存してるジブリっぽい価値観こそが自然に歩み寄ってる本来の姿勢だったりすると思うけどそういう感じってのは北欧の人たちのコモンセンスだったりするのかなとか思ったりして。

だとしたらきっと神さまなんて人間が作り出したものよりももっと壮大な自然の畏怖の念みたいな、山岳信仰じゃないけど結構日本の八百万的な感覚が近いんじゃないかなとか思う。

そんな風に考えながらこのPVを見ていると、いやいやそんなかしこまったもんでもないかなって気もしてくる。自然はそんな風に人間に対して考える事を強いてはいない。もっと大きな愛でこちらを子ども扱いしている様な気がしてくる。

その上で、寒々した空を飛ぶ鳥に、こころをなにに例えよう、っていう詩に近いものを見出していると思える。

 

今回のポイント

結局彼らはその後ほとんど活動してないっぽいんですよね。そこが良い。だらだら色んなコンセプトを繰り返すより、この一回こっきりで歴史に佇んでいてくれた方がコンセプトが際立って枯れない様な気がするのです。

普段はついついアルバムが何枚リリースされてて売れてて..とか気にしちゃいがちだけど、なんだかんだ忘れたくとも忘れられない音楽って一枚しかアルバムリリースしてないアーティストだったりする時ないですか?そういう存在だと思う。むしろこの曲のこのリミックスバージョンのこのPVしかなくてもいいくらい。そういう..

そういう..